研究会

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    • 公募研究 「戦後日本映画における撮影所システムの変遷とその実態」主催イベント

      公開研究会
      プレスシートから読み解く日活ロマンポルノ


      ◆日時 2018 年12月22日(土)14時~16時
      ◆会場 早稲田大学戸山キャンパス36号館演劇映像実習室
      ◆参加無料・事前予約不要 成人映画に関するイベントのため、18歳未満の方の入場はご遠慮ください。

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      開催趣旨

      2021 年に誕生50 周年を迎える日活ロマンポルノについては、監督や女優といった製作側の関係者の証言が数多く残っている一方、配給や興行に関しては証言が少なく、その全体像は映画研究者の間でもあまり知られていません。本イベントでは、映画のコンセプトを凝縮した宣伝資料である「プレスシート」に着目し、日活がロマンポルノの作品をどのように特徴づけて製作・配給していたのか、その実態を探ります。
       第一部では、演劇博物館が所蔵するプレスシートの概要及び映画研究への利活用に関する発表を研究チームメンバーが行います。第二部では、ロマンポルノの企画・宣伝担当者から、企画の段階で映画のコンセプトがどのように決められていたのか、それが宣伝にどう反映されていたのか、といったお話をうかがいます。プレスシートに様々な角度からアプローチする本イベントを通して、ロマンポルノ、およびそれを生み出した日活の撮影所システムについて理解を深めるきっかけとなれば幸いです。

      プレスシートとは

      各映画会社が作成していた宣伝資料の一つ。表面には、映画のタイトルの他に主要スタッフやキャスト名などがカラーで印刷されており、裏面には、より詳細なスタッフとキャストの情報、作品解説、あらすじ、スチル写真、宣伝惹句(キャッチコピー)案などが白黒で印刷されている。


      プログラム

      第一部(14:00-14:40)
      14:00- 開会挨拶
        碓井みちこ(研究代表者・関東学院大学国際文化学部准教授)
      14:10- 「演劇博物館所蔵の日活ロマンポルノプレスシートの概要」
        木原圭翔(研究分担者・東京大学大学院情報学環特任研究員)
      14:25- 「プレスシートを中心とする映画関連資料を活用したケーススタディ」
        鳩飼未緒(研究分担者・早稲田大学大学院博士後期課程)

      第二部(14:55~16:00)

      14:55- 座談会 ゲスト:成田尚哉氏、早乙女朋子氏
       聞き手:藤井仁子(研究分担者・早稲田大学文学学術院教授)、鳩飼未緒

      ゲストプロフィール

      成田尚哉
      1951 年東京都生まれ。映画プロデューサー。1975年に日活入社。企画部にて「嗚呼!! 花の応援団」、「天使のはらわた」、「桃尻娘」等の人気シリーズの生みの親となる。退社後はニュー・センチュリー・プロデューサーズを経て、1994 年に制作会社ボノボを設立。2003 年には制作会社アルチンボルドを旗揚げし、現在に至る。主な企画・プロデュース作品に、『櫻の園』(中原俊、1990 年)、『ヌードの夜』(石井隆、1993 年)、『海を感じる時』(安藤尋、2014 年)など。

      早乙女朋子
      横浜市生まれ。作家。日本映画学校を卒業後、1985 年に日活(当時の社名表記は「にっかつ」)入社。ロマンポルノなどの宣伝を手掛ける。その後フリーとなり、伊丹十三監督作『ミンボーの女』(1992 年)などの製作宣伝を担当。『バーバーの肖像』で第8回小説すばる新人賞受賞。他の著書に『子役白書』。現在は官能作家・滝川杏奴としても活動。11 月まで日刊スポーツにエッセイ「ロマンポルノに恋して」(Kindle にて12 月上旬より配信予定)を連載した。


      主催:早稲田大学演劇博物館演劇映像学連携研究拠点 平成30年度公募研究「戦後日本映画における撮影所システムの変遷とその実態ー日活ロマンポルノを中心とした実証的研究」
      問い合わせ先:「戦後日本映画における撮影所システムの変遷とその実態」チーム
      nrp.presssheet_atmark_gmail.com ※_atmark_は@にかえて送信してください