上海崑劇団 講座と上演
崑劇と日本の100年
梅蘭芳訪日公演から現在まで
日中平和条約締結40周年特別認定事業 
早稲田大学演劇博物館開館90周年記念
上海崑劇団建団40周年記念
◆日時 2018年10月23日(火)17:00~20:00(開場 16:30)
◆会場 早稲田大学 大隈記念講堂 大講堂
◆入場無料・予約不要・日本語字幕あり
※第2部からの参加も可能です
開催趣旨
崑劇は中国を代表する伝統演劇の一つであり、清の時代には最も洗練された演劇「雅部」として珍重され、後に勃興する京劇などにも大きな影響を与えてきました。21世紀に入ってからは、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録され、中国内外で古典芸術の一つとして幅広く愛好されています。そして来年2019年は、中国の著名な女形俳優梅蘭芳が初めての訪日公演を行ってからちょうど100年目の記念すべき年となります。1919年4月末に来日した梅蘭芳一行は、東京、大阪、神戸の三都市を巡業し、『琴挑』、『思凡』、『遊園驚夢』、『春香鬧学』など崑劇の代表的演目を上演しました。
この梅蘭芳初訪日公演を支えた日本人の一人福地信世は、同時期に長期間中国に滞在し、劇場通いをしながら数多くのスケッチを残しました。これらのスケッチには、梅蘭芳の演じる崑劇を含め、当時の俳優や劇場の様子が鮮やかな水彩で描かれています。その後この貴重な資料は早稲田大学演劇博物館に寄贈され、現在演劇映像学連携研究拠点において、「描かれた中国演劇と大正期日本」という共同研究が進められています。
今回は、東京国際映画再参加のために来日する上海崑劇団代表団の皆さんに、1919年に梅蘭芳が演じた『琴挑』をはじめとする伝統演目三作品を上演していただくと同時に、著名な俳優で上海戯曲芸術中心総裁でもある谷好好崑劇団団長に、崑劇の美学や現状について講演をしていただきます。この得がたい機会を通して、崑劇についての認識を深め、また梅蘭芳の初訪日公演が行われ、福地信世が多くのスケッチを残した大正期に始まる崑劇と日本との関わりを回顧したいと思います。
左:『琴挑』、右:『山亭』
プログラム
司会:平林宣和(早稲田大学)
第1部 17:00-17:45
解説「崑劇と日本の100年」
平林宣和(早稲田大学)
講座「崑劇および上海崑劇団について(仮)」
谷好好(上海戯曲芸術中心総裁、上海崑劇団団長)

谷好好
第2部 18:00-20:00
※第2部からの参加も可能です※上演順序が変更になりました
古琴演奏
楊致倹
崑劇上演
『扈家荘』
扈三娘:銭瑜婷 王 英:趙 磊 林 冲:季雲峰
『虎嚢弾・山亭』
魯智深:呉 双 酒屋:侯 哲
『玉簪記・琴挑』
潘必正:黎 安 陳妙常:陳 莉
『扈家庄』
主催:早稲田大学演劇博物館・演劇映像学連携研究拠点、上海崑劇団
共催:株式会社ムーラン・プロモーション
問い合わせ先:平林宣和 en-kongeki_atmark_list.waseda.jp
(_atmark_は@にかえて送信してください)
※この催しは、文部科学省「共同利用・共同研究拠点」(演劇映像学連携研究拠点)平成30年度公募研究課題「描かれた中国演劇と大正期日本」(研究代表者:平林宣和)の成果公開の一環として行われます。