成果報告集
日仏演劇国際シンポジウム
「越境する 翻訳・翻案・異文化交流」
- 発行日:2017年2月15日
成果報告集
日仏演劇国際シンポジウム
「越境する 翻訳・翻案・異文化交流」
文化・社会・政治の様々な面から問題となっている「越境」をテーマに、言語間の狭義の「翻訳」にとどまらず、演劇、音楽、建築、映画などの様々なメディアを事例とする多角的な論考をまとめた一冊。早稲田大学とストラスブール大学、アルザス・欧州日本学研究所との提携のもと、当拠点が主催し、2016年10月25日(火)から27日(木)の3日間にわたって開催されたシンポジウムの成果報告集であり、フランスから招聘した6名の研究者を含む計14本の講演・発表を所収。
※2014年に、同じく早稲田大学とストラスブール大学、アルザス・欧州日本学研究所との提携で主催した日仏共同国際シンポジウム「演劇と演劇性」の報告集も刊行されています。合わせてご高覧下さい。入手を希望する方は事務局までご連絡下さい。
=目次=
・日仏演劇国際シンポジウム「越境する 翻訳・翻案・異文化交流」
報告集刊行にあたって(児玉竜一)
・古典文学の現代語訳について―越境する古典― (竹本 幹夫)
・歌舞伎の劇場の洋式化―東京の事例― (寺田 詩麻)
・夏目漱石における「ドラマ」認識をめぐって―英訳を通してみたレッシング「ハンブルク演劇論」の影響(中島 国彦)
・天人と羽衣―翻訳と翻案―(サカエ・ムラカミ=ジルー)
・坪内士行の欧米劇壇体験(水田佳穂)
・小津安二郎作品の〈翻案〉、あるいは〈ミザンナビーム(入れ子構造)〉について(ヴィルジニー・フェルモー)
・翻訳による演劇性の強化―エズラ・パウンド(Ezra Pound, 1885〜1972)の 『詩経』(儒教の頌歌)翻訳(マリー・ビゼ=リリッグ)
・アドリアン・ピオトロフスキー― 古代演劇を翻訳すること、新たな芸術を創造すること、革命に参加すること―(エミリア・クストーヴァ)
・演劇と国境(藤井慎太郎)
・宝塚歌劇団におけるグランドロマン《ベルサイユのばら》の上演意義(石坂安希)
・宝塚歌劇団によるマリヴォーの翻案上演―作品解釈と受容の観点から(奥香織)
・「音」は越境することができるか? (児玉竜一)
・古代ギリシャ語から現代ギリシャ語へ演劇を翻訳すること―言語的な選択と諸問題(イリニ・ツァマドゥ=ジャコベルジェ)
・レエクリチュールの想像の舞台(カロル・エゲル)