研究会
Activity
早稲田大学演劇映像学連携研究拠点・国立映画アーカイブ共催
「映画と義太夫――義太夫出語り上映を再現する」
◆日時 2025年07月18日(金)18:30~20:30
◆会場 早稲田大学小野記念講堂
◆定員 200名
※事前予約制、定員を超えた場合は抽選
◆参加無料
◆申込期間 2025年06月09日(月)10:00~07月07日(月)9:00
予約申込は コチラのフォームから
企画概要
サイレント時代の日本映画は弁士の語りだけでなく、多様な邦楽の声によって彩られていました。初期の日本映画は歌舞伎(旧劇)や新派の舞台をモデルに作られ、時には義太夫出語り上映も行われていたのです。ところが初期の日本映画は現存数が極めて限られていることもあり、かつて各地で行なわれた多彩な声を伴う上映はいまやほとんど忘れられています。
演劇映像学連携研究拠点は2018年度以来、サイレント映画の歴史的な上映スタイルの「再現」を試みる取り組みを進めてきました。昨年度の「映画と義太夫:旧劇映画の声と音」では、サイレント時代に弁士として活躍した大蔵貢が戦後に行った義太夫出語り上映の音声記録をもとに、いま改めて義太夫出語り上映を試みるうえでの課題やその可能性を検証しました。今年度はこれをふまえ、竹本京之助氏、鶴澤津賀寿氏のご協力を得て、旧劇映画の女流義太夫による出語り上映を試みます。100年以上の時代を経て義太夫と映画が交差するこの上映にぜひお立会いください。
登壇者
柴田 康太郎(早稲田大学演劇博物館招聘研究員)冨田 美香(国立映画アーカイブ主任研究員)
鶴澤 津賀寿(女流義太夫三味線)
竹本 京之助(女流義太夫太夫)
児玉 竜一(早稲田大学文学学術院教授、同演劇博物館長)
※登壇順、敬称略
プログラム
18:30 開会の挨拶
【第一部】
18:35-19:00 解説(柴田康太郎、冨田美香)
19:00-19:40 上映
『旧劇 太功記十段目 尼ヶ崎の場』(17分)
『朝顔日記』(11分)
浄瑠璃:竹本京之助
三味線:鶴澤津賀寿
19:40-19:50 休憩
【第二部】
19:50-20:30 トークセッション
(児玉竜一、鶴澤津賀寿、竹本京之助)
20:30 閉会の挨拶、終了
上映作品
『旧劇太功記十段目 尼ヶ崎の場』
Mパテー商会、1908年、現存17分、NFAJ所蔵
出演:市川左喜次、中村歌扇、中村歌江
旧劇『朝顔日記』
Mパテー商会、1909年、現存11分、演劇博物館所蔵
出演:中村歌扇、中村歌江蔵
『旧劇 太功記十段目 尼ヶ崎の場』 『朝顔日記』
プロフィール
1984年 竹本駒之助に入門、三味線を故四代目野澤錦糸に師事
1986年 駒之助の義母故鶴澤三生の幼名津賀寿を継ぎ、本牧亭にて初舞台
故鶴澤重輝の預かり弟子となる
1996年度 第47回芸術選奨文部大臣賞新人賞(古典芸術部門)ほか
2022年 重要無形文化財「義太夫節三味線」個人指定保持者
舞台女優活動中に、人間国宝・竹本駒之助の義太夫節に出会い、2004年入門
2006年10月 国立演芸場にて初舞台
2015年3月 義太夫協会新人奨励賞受賞
定例公演、若手演奏会その他、文化庁「文化芸術による子供に育成事業」や東京都、
アーツカウンシル東京の主催事業などに数多く参加している
【主催】
早稲田大学演劇映像学連携研究拠点
国立映画アーカイブ
【協力】
科学研究費若手研究「アメリカの日系移民向けの映画供給と映画興行の研究」
(研究代表者・柴田康太郎)