保元 平治 治承 承安 昔今戯場栄 待賢門の夜軍も多勢にぶ勢既に矢種も 月弓の建具並に太刀物の具に至るまで鎗を 突たる道具市橋の供養の妹背鳥祖父と 祖母とが宗旨論渡とかけて盛遠が噂に残る けさの雪白妙変じて金巾子の冠付 忠義の二字は鎌田兄弟悪二ツは長田親子 野間の埋火睦敷常盤といへる八文字男とも また女とも宗清夫婦は待女郎内や床敷丸綿は 是狂言の色直し三國丁と打納たる花の顔見勢 再興穭白旗 御贔屓帰洛為朝 御取立をうけて 四番續 一乍憚口上 御町中様益御機嫌被遊御座恐悦至極ニ奉存候随而私芝居之義御ひゐきの 御厚情之故穭再興仕難有仕合ニ奉存候依之早速顔見勢座組等にも 取掛り候得共役者ぶ人ニ候間大坂表江手代共差登せ下り役者相談仕 罷在候間當年の内呼下シ来春を顔見せと仕其節吉例紋かんばん 役者附等ニて下り役者名前御披露可申上候尤當狂言之義は来春までの 仮芝居としてぶ人乍興行仕候間御取立と被思召御見物ニ御出之程偏ニ奉希候