テーマ研究「日本映画、その史的社会的諸相の研究」主催の研究会「日本映画、その史的社会的諸相の研究――総括 / 報告と討議」のお知らせ

テーマ研究「日本映画、その史的社会的諸相の研究」(研究代表者:古賀太)主催の研究会「日本映画、その史的社会的諸相の研究――総括 / 報告と討議」が1月18日(土)に開催されます。入場無料・予約不要です。

「日本映画、その史的社会的諸相の研究――総括 / 報告と討議」

◆日時:1月18日(土) 13:30-18.00 (13:00開場)
◆場所:早稲田大学26号館302会議室(大隈タワー3階)

◆概要

Ⅰ研究発表

13:30-14:10
特別参加:木村智哉(日本学術振興会 特別研究員)

「東映動画発足の2つの背景――海外輸出とアニメーション認識」
東映動画株式会社の設立企図については、初代社長・大川博が、ディズニーへの対抗意識と、海外輸出・合作の有望性を語った談話が、しばしば引用される。これは、日本製アニメーションが産業的な注目を浴びるようになった近年では、先駆的な見解にも見える。
しかし、実際に大川の発言を見る限り、アニメーションに関する具体的なものは少ない。また、東映動画作品の輸出に継続的な成果を見出すことは難しく、国際的合作も、大川時代の劇場用長編では実現していない。
ではなぜ東映は、海外市場を重視して動画スタジオを設立したのか。これを本報告では、50年代日本における邦画輸出への関心と、アニメーションをめぐる文化的背景という、2つの要素から論ずる。

14:15-14:50  
田島良一 (日本大学芸術学部教授)

「永田雅一の日本映画国際化戦略(Ⅱ)」
前回に続き、永田の日本映画の国際化戦略について発表する。今回は、永田の国際的貢献を日本映画の輸出、東南アジア映画製作者連盟の結成と東南アジア映画祭の開催、外国との国際共同製作(合作映画)の3点に絞り、その先見性を映画史的観点から再評価してみたい。

Ⅱ報告と討議

15:00-17:10       
岩本憲児「戦前における日本映画の輸出・海外進出――その議論を概観する」
アンニ「戦時満洲における映画館の変容と日本映画の受容 ―<満洲映画>を手がかりに」
渡邉大輔「<教育>がつないだ戦後日本映画と<国外>――漫画映画史との関わりから」
志村三代子「1950年代の日米合作映画について」
古賀太「『羅生門』受賞とその後―ストラミジョーリからジュグラリス、リチーへ」
中山信子「『羅生門』以降1960年までのフランスにおける日本映画の受容について」
土田環「現代における日本映画受容の問題――ヨーロッパを中心に」

17:20~18:00
全員:総括討議と今後の課題


◆お問い合わせ先
演劇映像学連携研究拠点事務局
Tel: 03-5286-8515 Fax: 03-5286-8516
Mail kyodo-enpaku_atmark_list.waseda.jp
(_atmark_は@にかえて送信してください。)