テーマ研究4「演劇博物館所蔵映画フィルムの調査、目録整備と保存活用」
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研究代表者 入江良郎(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
研究分担者 児玉竜一(早稲田大学文学部教授)
上田学(早稲田大学演劇博物館客員次席研究員)
栩木章(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
岡田秀則(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
板倉史明(神戸大学大学院国際文化学研究科准教授)
碓井みちこ(関東学院大学文学部専任講師)
金子健(文化庁文化財部伝統文化課芸能部門文部科学技官)
○研究成果概要(平成24年度)
演劇博物館が所蔵する全映画フィルム・コレクションの目録整備と活用の推進を目標とする本研究では、昨年度までのフィルム調査を踏まえ、採集した情報のデータ入力を行うとともに、重要と思われるコレクションについては、所蔵のデュープ・ネガから35mmニュー・プリントを作成し、一部の外国映画については日本語字幕のデータ作成も行った。また、昨年度新たに収蔵されたコレクションについても情報の採集を開始した。
編集台を用いた検査で昨年度までに採集したコマ抜き情報をもとに、16mmフィルム564本、35mmフィルム32本分(うち可燃性フィルム10本)のデータ登録を終えた。これにより、平成22年度までに収蔵された16mmフィルム及び35mmフィルムの基礎的なデータ整備作業をほぼ終えることができた(35mm可燃性フィルム36本と9.5mmフィルム5本の調査を除く)。
また、重要と思われるコレクションの中から今年度は日本映画4本を選び、所蔵の16mmデュープ・ネガから35mmニュー・プリントの作成を行った。一部の外国映画については、公開時に必要となる日本語字幕のデータ作成を行った。
8mmフィルムについては、平成22年度までに作成したデジタルメディアを用いて作品内容の調査とデータ登録を行い、中村歌右衛門旧蔵のコレクション86本分の作業を終えた。
上記の他、昨年度新たに収集された35mm可燃性フィルム(玩具映画)15本、9.5mmフィルム4本については、所蔵情報の採集とデジタルメディアへの変換を行った。これら新規収蔵フィルムの追加により、コレクションの数量は、35mmフィルム78本(うち可燃性フィルム46本、本研究の作成によるニュープリント10本)、16mmフィルム564本、8mmフィルム271本、9.5mmフィルム5本、総計918本を数えている。