テーマ研究3「舞台芸術 創造とその環境 日本/世界」

    研究代表者 藤井慎太郎(早稲田大学文学学術院准教授)
    研究分担者 秋野有紀(学術振興会特別研究員PD)
          梅山いつき(学術振興会特別研究員PD)
          間瀬幸江(早稲田大学文学学術院助教)

 ○研究成果概要(平成24年度)
 オーラル・ヒストリー 2012年度は、計6回の定例研究会を開催し、オーラル・ヒストリーの方法について議論するとともに、フラメンコ・ダンサー・振付家である小島章司氏のインタビュー原稿の校正(聞き手・校閲:佐野勝也、竹田恵子)、バレエ・ダンサーとして活躍した後、教育に従事した鈴木光代氏のインタビュー実施、テープ起こし原稿の校閲(聞き手・校閲:斎藤慶子、柳下恵美)、やはりバレエ・ダンサー、教育者として活躍した木村公香氏のインタビュー実施、テープ起こし原稿の校閲(聞き手・校閲:斎藤慶子、柳下恵美)を行った。


 アラン・プラテルによるレクチャー ダンス・トリエンナーレ・トーキョーと連携して、同トリエンナーレが招聘し、世界的に知られる現代ダンスのカンパニー、レ・バレエ・C・ドゥ・ラ・Bを率いる振付家・演出家で、アラン・プラテルを招き、藤井慎太郎研究代表者が聞き手となって、ダンス・トリエンナーレ・トーキョーに招聘され、上演された作品『Out of Context - For Pina』について、同作品の創作の方法論と背景、ベルギー・フランダース地方に固有の歴史的・文化的文脈について伺った。

 ジョゼット・フェラルによるレクチャー 国際シンポジウム「演劇と演劇性」と同時期に、フランスよりジョゼット・フェラルパリ第3大学教授を招聘し、太陽劇団に関する公開レクチャーを開催し、活動が半世紀近くに及ぶ同劇団の作品の特徴、それを支えるユートピア思想について伺った。同時にシンポジウム「演劇と演劇性」においては基調講演を行った。

 F/Tユニバーシティ イラン人演出家アミール・レザ・コヘスタニ(ナビゲーター:鴻英良)、韓国人演出家ユン・ハンソル(ナビゲーター:森山直人)という、第一線の演出家を講師に迎え、それぞれ3時間にわたって、その創造の方法論を伺った。日本では充分に知られているとはいえないイラン演劇、韓国演劇の歴史的・社会的文脈について知る格好の機会ともなった。