テーマ研究2「台本による歌舞伎作品復元の調査・研究」
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研究代表者 古井戸秀夫(東京大学大学院・人文社会系研究科・教授)
研究分担者 鈴木英一(早稲田大学・非常勤講師)
今岡謙太郎(武蔵野美術大学・教授)
児玉竜一(早稲田大学・教授)
安冨順(明治大学・非常勤講師)
○研究成果概要(平成23年度)
「台本による歌舞伎作品復元の研究」は、早稲田大学演劇博物館に所蔵されている歌舞伎台本をデータ化して公開するための準備研究である。
また、データ化した資料を利用して文化資源化し、復活上演を試みることにある。
平成23(2011)年度の研究成果は、以下の通りである。
歌舞伎台本その他の資料のデータ化は、①歌舞伎台本(東京大学・池田文庫)、②歌舞伎番付(秋葉文庫他)、③薄物正本(黒木文庫他)、④歌舞伎雑誌(戦中戦後)に取り組んだ。
なお、データ化の前提となる、ムシ喰い補修に関する研究は、休停止したままである。
歌舞伎台本その他の資料の調査として、姫路市立図書館所蔵歌舞伎台本の調査を行った。
復元の研究としては、国立劇場復活上演のための準備台本『大塔宮曦鎧』(児玉竜一監修)を作成をした
復活上演の成果として、①国立劇場276回平成24年正月歌舞伎公演、河竹黙阿弥作・鈴木英一補綴『奴凧廓春風』、②国立劇場134回平成24年5月舞踊公演、渥美清太郎作・古井戸秀夫補綴『菅原草紙』の2点がある。