ボリショイ・バレエの半世紀 
エカテリーナ・マクシモワとヴラジーミル・ワシーリエフの50年

早稲田大学演劇博物館 演劇映像学連携研究拠点主催イベントのお知らせ

演劇博物館演劇映像学連携研究拠点では、ロシア文化フェスティバルの共催のもと、下記の講演会を開催いたします。ご参加・ご来場をお待ちしております。

講師 ニコライ・フョードロフ(元ボリショイ劇場プリンシパル・ダンサー)、斎藤友佳理(東京バレエ団プリマ・バレリーナ)

主催 早稲田大学演劇博物館 演劇映像学連携研究拠点
共催 ロシア文化フェスティバル
日程 2010年7月12日(月) 14:45~16:15(開場14:15)
会場 早稲田大学小野記念講堂
入場無料・予約不要・日本語通訳付

 力強くスケールの大きな踊りによってロシア・バレエに新たな歴史を築いたヴラジーミル・ワシーリエフ。ワシーリエフの妻でありパートナーとしても数多くの名演を残したエカテリーナ・マクシモワ。ロシア・バレエ史できわめて重要な役割を果たすボリショイ・バレエの歴史は、この二人の活動を抜きにして語ることはできません。国内ではユーリー・グリゴローヴィチ、海外ではモーリス・ベジャールなど、著名な振付家との仕事も有名です。
 当講演では、両者と関わりの深いボリショイ・バレエ元プリンシパル・ダンサー、ニコライ・フョードロフ氏と、両者の教え子である東京バレエ団プリマ・バレリーナの斎藤友佳理氏のお二人を講師としてお招きし、DVD上映による映像の紹介を交えながら、ワシーリエフとマクシモワの両名がロシアおよび世界のバレエ史上においてどのような位置づけにあり、いかなる重要性をもつのかをお話しいただきます。二人の活動を振り返ることを通じて20世紀バレエについて再考する、またとない機会となることでしょう。

【プロフィール】
エカテリーナ・マクシモワ(1939-2009)
 女性ダンサー、バレエ教師。20世紀のボリショイ・バレエを代表するバレリーナの一人。世界に大きな影響を与えたバレリーナ、ウラノワの弟子。1957年、モスクワのボリショイ・バレエ学校在学中に、モスクワのボリショイ・バレエで<<くるみ割り人形>>の主役マーシャを踊る。58年、同バレエ学校卒業と同時に、プリマ・バレリーナとしてボリショイ・バレエに入団。バレエ団のレパートリーのほとんどの古典作品、並びに、当時バレエ・マスターであったグリゴローヴィチの数々の新作を踊り、高い技術と深い情感、愛らしい容貌で大人気を博す。とくに、夫ワシーリエフとのペアの舞台は、比類ないほどに高水準。71年から創作を始めたワシーリエフのほとんどの作品で主役を踊り、二人で名作を創造してきた。(『ロシア音楽辞典』p336より引用)

ヴラジーミル・ワシーリエフ(1940-)
ダンサー、振付家。20世紀屈強の男性舞踊手であり、雄々しくスケールの大きな踊りというボリショイ・バレエのイメージを世界に植えつけた。1958年、バレエ学校卒業と同時に、主役級ダンサーとしてモスクワのボリショイ・バレエに入団。バレエ団のレパートリーのあらゆる古典作品、並びに、当時バレエ・マスターであったグリゴローヴィチの男性を主人公にした数々の新作の主役を踊り絶賛される。<<スパルターク>>等々での、神業的スケールの跳躍や奥の深い演技は、いまだに他の追随を許していない。パートナーは、多くの場合妻のエカテリーナ・マクシモワであり、男女両人ともがこれほどの名舞踊手であるペアは、バレエ史上稀であった。71年より創作を開始し、<<マクベス>>(1981年)、<<アニュータ>>(1982年)などのヒット作を生んだ。93-95年、モスクワのボリショイ劇場総監督を務める。(『ロシア音楽事典』p33より引用)

【講師プロフィール】
ニコライ・フョードロフ
元ボリショイ劇場プリンシパルダンサー。ロシア功労芸術家。引退後に斎藤友佳理と結婚。現在はプロデューサー、バレエ教師として日本とロシアの両方で活躍。日露バレエ交流の中心人物のひとりである。

斎藤友佳理
東京バレエ団プリマ・バレリーナ。若いうちからしばしばロシアにバレエ留学し、マクシモワやワシーリエフに師事、モーリス・ベジャールをはじめとする世界の有名振付家との仕事も多い。ボリショイ劇場、マリインスキー劇場、スカラ座、オペラ劇場、ドイツ・オペラ座、ウィーン国立オペラ劇場など、ヨーロッパの一流劇場に出演。招聘ソリストとしても活躍している。平成16年度(第55回)芸術選奨文部科学大臣賞(舞踊部門)受賞。著書に、バレリーナとしての芸術活動や人生について書かれた『ユカリューシャ』(2002年、世界文化社)がある。

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