テーマ研究5「演劇博物館所蔵映画フィルムの調査、目録整備と保存活用」

    研究代表者 入江良郎(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
    研究分担者 碓井みちこ(早稲田大学演劇博物館客員研究員)
            上田学(早稲田大学演劇博物館助手)
            栩木章(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
            岡田秀則(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)

 ○研究成果概要(平成21年度)
 演劇博物館が所蔵する映画フィルム762本(35mm=32本/16mm=572本/8mm=157本/9.5mm=1本、以上は演劇博物館の所蔵リストによる)のうち、初年度は8mmフィルムのコレクションを対象に調査を行った。これらの多くは著名な演劇人などが残したプライベート・フィルムであり、また8mmフィルムというメディアの性格上、他には原版や複製が存在しないものがほとんどを占めていると考えられるが、撮影された映像の内容やフィルムの状態については必ずしも充分な確認が行われていないため、今回の調査では、①個々のフィルムの作品情報(フィルムの内容や文字情報)を採集する際に必要となるメディアの作成(DVCAMおよびDVDへのテレシネ)、ならびに②所蔵情報(フィルム・フォーマットや尺長、素材のコンディションなど)の採集を行うことにした。ただし、今回の再調査により、8mmフィルムの所蔵数を157本から271本に修正したため、①については171作品分(40時間22分)のみを終了、残り100本分については作業を次年度に持ち越すこととなった(②の作業は271本分全てを完了)。メディア作成が完了したコレクションについては次年度より作品情報の採集にも着手する予定であり、今後はこれらの情報のデータベースをもとに計画的なコレクションの保存と運用が可能となる。 なお作成したメディアは、本研究の終了後も内外研究者のための利用媒体として使用することが可能であり、既に一部は演劇博物館の企画展示「六世 中村右太衛門展 歌舞伎座とのあゆみ」(3月25日―4月25日)にも出品されている。


○研究業績

なし